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Hubspot CMS で作った Web サイトを CloudWatch RUM でモニタリングしてみる

作成者: 豊嶋 隆之|2023/02/20 4:00:00

Webサイトを管理運営していく中で、期待通りのパフォーマンスが出ているかはとても重要度の高い指標です。Google や Amazon による調査でもサイトスピードが与える影響については、以下のようなことが言われています。

サイト表示に3秒以上かかるモバイルページ → 53%のユーザーが離脱
サイト表示が0.1秒の低速化 → 売り上げが1%減少
サイト表示が1秒高速化 → 売上が10%増加
サイトの表示速度が1秒低速化 → ページビューが11%低下、コンバージョンが7%低下、顧客満足度が16%低下

このブログや会社の Web サイトは Hubspot の CMS を使っています。今回はこのサイトのパフォーマンスを AWS の CloudWatch RUM を使ってモニタリングする方法をご紹介します。

RUM のアプリケーションモニターを作成する

まずは CloudWatch の管理コンソールで、RUM のアプリケーションモニターを作成しましょう。

 

続いてアプリケーションモニターを設定します。

アプリケーションモニター名 任意の名前を設定します
アプリケーションドメイン名 ここでは Web サイトの URL を設定します
サブドメインを含める 有効
パフォーマンステレメトリー 有効
JavaScript エラー 有効
HTTP エラー 有効
カスタムイベント 無効
Cookie の許可 有効
セッションサンプル 100%
CloudWatch Logs

無効

基本的には30日間データが保持されます。それ以上保持したい場合は有効にしましょう。

IDプール

新しいIDプールを作成する

今回は手早く確認したかったのでデフォルトの構成でIDプールを新規作成しました。新規作成の際は、RUM-Monitor-<region>-<accountID>-<uniqueID>というIDプールが作成されます。

各種オプション

すべてデフォルト

除外したいページの設定や、X-Ray を使った更に細かなモニタリングなどを設定できます。

 

設定項目を入力したら、『アプリケーションモニターを追加』をクリックします。

Hubspot CMSへの設定

作成したアプリケーションモニターは、以下のように表示されます。

モニタリングをするための CloudWatch RUM ウェブクライアントをインストールするための JavaScript のスニペットは『JavaScript を表示』のリンクから確認できます。

ただ、TypeScript や JavaScript のスニペットは npm を使って、aws-rum-web のインストールが必要になるため、Hubspot CMS では使えませんでした。

そこで、サンプルコードを HTML に切り替えて利用することにしました。

このサンプルコードをコピーして、Hubspot の設定画面から [ツール] > [ウェブサイト] > [ページ] にある [テンプレート]タブで、サイトヘッダーHTML にペーストします。

すでにサイトヘッダーHTMLに他のスクリプトが記載されている場合、RUM のスクリプトが一番最初に来るようにペーストする必要があります。

以上で、Hubspot CMS への設定は完了です。めっちゃ楽!

CloudWatch RUM でモニタリングしてみる

Hubspot CMS での設定後、Web サイトにアクセスするとモニタリングが始まります。ある程度データが溜まるとダッシュボードで様々な指標が見れるようになります。

まとめ

今回は Hubspot CMS での Web サイトのモニタリングを試してみましたが、とても簡単に様々なパフォーマンスの情報を取得することができました。

Webサイト、Webアプリのパフォーマンスに課題がある場合、とりあえず導入してみて課題を可視化して見ても良いと思います。